幸運と不幸のバランスなんて無い

先日私の友人が技術士試験に合格しました。非常に難しい資格です。合格発表後、彼は体調を崩しました。彼曰く「幸運と不幸のバランスが取れている」のだそうです。即ち幸運の後には不幸がやってくるということでしょう。この考え方は多くの日本人が支持しています。とはいえ、合格を知ってほっとしたら身体の力が抜けて、病気への抵抗力も抜けてしまったということは良くあることです。

幸運と不幸のバランス説は本当なのでしょうか?。一方でいいことばかりが発生している人もいるのです。私が思うに、幸運の後に不幸が起こるというのは「受け取ること、良いことが起こることへの罪悪感」ではないでしょうか?

いいことが起こった時に嬉しい一方で怖くなることがある人もいるかと思います。周りから嫉妬されたらどうしようとか、怖いまでいかなくても照れくさいとか。つまりいいことが起こるのは自分には相応しくないという気持ちがあるわけです。すなわち罪悪感です。
その罪悪感が無意識に不幸なことを呼び寄せて、自分には良いことが起こるのは相応しくないということを確認しようとしているのではないかと考えます。バランスを取っているというよりは、幸運を受け取ることの罪悪感、あるいは日本人特有のセルフイメージを下げさせる既成概念ではないでしょうか?

親たちから「いいことばかりが起こるとは限らない」と言われて育ってきたこともあるでしょう。または制度や組織への不満を言わせない為に、幸運より不幸なことが起こるのは当然というマインドコントロールではないかとすら感じます。

そもそも幸運なことがあったら、不幸なことも発生しなければならないって、誰が決めたのでしょうか?良いことだけが起こってはいけないと誰が決めたのでしょうか?そして貴方はなぜその考えを受け入れているのでしょうか?

いいことばかりが起こる人というのは、幸運を受け取ることに罪悪感が無い人です。自分には幸運なことがあって当然というセルフイメージを持っているからこそなのです。幸運と不幸のバランスとは人間のマインドが勝手に作り出した幻想でしかないのです。

もし良いことの発生に起因して悪いことが起こったとすれば、それは因果応報です。例えば大金を手にするという幸運がおこっても、他人を騙して得たお金ならば埋め合わせるべく不幸が起こります。逮捕されるのはその典型例です。
もちろん自らの努力で試験に合格するといった幸運には、埋め合わせの不幸は起こるものではありません。