誰でも出来る仕事の落とし穴

求人する側は人材を確保するために、求人情報にさまざまな宣伝文句を織り込みます。その一つに「誰でも出来るお仕事です」があります。人によっては、この宣伝文句が響く人もいるでしょう。

でも、「誰でも出来るお仕事」には落とし穴があります。それは「貴方の代わりはいくらでも居ますよ」ということです。

もし経営者が人件費を1円でも削ることに熱心ならば、貴方の待遇はお義理にも良いものとは言えなくなるでしょう。まず時給は安く抑えられるでしょう。それどころかサービス残業の強要、本来会社が負担するべき消耗品等の経費も自己負担を強いられるなど、法令順守など別世界になるでしょう。文句を言えばすぐクビになるでしょう。なぜなら経営者には「イヤなら辞めてくれていいんだよ。代わりは沢山居るから」という理屈が成立しているからです。このような例は枚挙に暇がありません。最近話題になっているワンコールワーカー(日雇い派遣)も日給が安いと言われるのは、この理屈です。派遣先からは値下げ要求が絶えないという噂もあります。

さらには、「誰でも出来るお仕事」ゆえに長期間続けてもスキルと認めてもらえるようなスキルが身に付かないという落とし穴もあります。年齢が増すにつれて働き口が無くなるという落とし穴もあります。

そして、企業がやむを得ず人員削減をしなければならない時、真っ先に手を付けられるのは、いわゆる「誰でも出来る仕事をしている人」です。解雇には至らなくても、雇用形態が正社員からアルバイトになるといったことは良く聞く話です。最近の非正社員増加も、これに相当するでしょう。

あるコンサルタントの話によれば、収入の高さは、「代わりの人を見つけることの難しさに比例する」のだそうです。「誰にでも出来る仕事」というのはその対極にあると言えます。

スキルを身に着けたり、より難しい仕事を経験してみよう、滅多に出来ないことを体験してみよう、とする人が居るのは「自分の代わりを見つけにくくする為」です。簡単な仕事でラクチンだと安住しているといつか落とし穴に落ちるかもしれません。時には辛くても、あえて自分を鍛えることも必要なのです。